緩い乗り鉄及び旅行の記録

公共交通に緩く乗る事・適当な観光・可愛い動物・そこそこうまい飯が趣味のブログ。

少しだけ吉野へ その②

ロープウェイを上がった先はゆるやかな坂道と商店が続き、景色が良くとても気持ちが良かった。

はるか昔、万葉の時代の人々もこの山並みを見て歌を詠んでいたのだろうか?と思いを馳せてしまう。桜の名所だけあってこれは桜の時期に来たらそれは見事なんだろう。春夏秋冬すべての時期において美しい場所であることは間違いない。

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紅葉も見ごろ直前だったけど綺麗だった

 

金峯山寺

10~15分ほどで金峯山寺に到着。

ちょうど開帳ゆえの法要?勤行?祈祷?(不勉強ですみません)をやっていたため着座参加を促され1時間弱ほど参加、密教的に派手なお勤めが大変興味深く音的にも非常に重厚でライブ感が凄く楽しい、というと語弊があるのだけどコロナ禍ゆえのライブのひとつも行けない身に染みわたった。原初のライブ…というとこれまた語弊があるのだろうか。新型コロナウイルスという言葉が聞こえたので疫病退散的な祈祷の面もあったのだろう。

帰宅後に金峯山寺さんのFACEBOOKに上がっている動画に見入った。

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金峯山寺・仁王門は現在修理中のためちゃんと拝めず

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(左)通常の御朱印・(右)御開帳中の特別御朱印

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吉野朝の皇居址

 

階段下の脳天大神

いまいち下調べしないままで、あまり遠くへは行けないために金峯山寺近くの脳天大神も詣ろうかという事になり、階段を下りていくと結構な段数で今から震える。当日天気が悪く滑りやすかった上にかなりガタガタの石段もあり、下りた頃には膝が笑っていた。

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下まで降りた所の看板が怖い

下りきった所に舗装道路があり、車で来られている方もいたのでこれが本筋の道まで通じているのかな?と勘違いする徒歩の参詣客が多いんだろうなと思った。私も地図で調べるまでそう思っていたので。調べるととんでもなく遠かったので帰りはおとなしく来た階段を上り返すほかない。

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谷間っぽい地形。それだけ石段を下ってきた

寺社の神仏習合の名残がある場所が非常に好きゆえ、脳天大神はまさにその極みだった。一見寺のかまえをしているけれどお祈りの仕方は神式で柏手、もっと日本中のこのような場所を訪ねてみたくなった。

参拝するとお供えのおさがりのゆで卵(大神様の最初のお姿が蛇で、その好物が卵といういわれからだそう)がいただけて、こんなこともまた初めてだったもので興味深くそして石段を下りるだけで疲労したすきっ腹に染み入るおいしさだった。使ったお皿などは最後自分で洗って返すセルフなのも田舎のおうちに訪ねたみたいな感じで新鮮だった。

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首から上の病が癒されるというお水をいただきました

なかなか石段を上る勢いがなく途中で休憩したりしながらなんとか戻り、お腹が空いたねと言う事でお店探し。

 

葛うどん・アイス

金峯山寺の少しだけ奥の「はるかぜ」さんにて昼食。

奥の方の席だと山並みが見渡せ気持ちよさそう。

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葛うどん

葛うどんを注文。とろっとしたあんかけ(葛を使っているそう)の優しいお味のお出汁で麺の太さはうどんよりもひやむぎ、半田素麺あたりが近い感じでするするといただける。非常に美味で大満足。

そして仁王門手前あたりの「萬松堂」さんにて葛アイスをいただきながら駅方面へ。

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葛アイス和栗味

溶けないぷるぷるした食感でこれも非常に美味。他の和菓子もお土産にすればよかったと後悔。絶対に美味しいに決まってる。

どのお店も接客が非常に丁寧で気持ちよく、そこもまた再訪したいと強く思える一因になった。

 

また再訪したくなる

さすがに紅葉時期だったからか青の交響曲は満席で、Aceで帰路へ。

近鉄乗り潰しが主目的だったと思えないぐらい満足してしまった。下手したら着いて折り返しの電車で帰ってた可能性もあるのでそれだと絶対に勿体なかった、本当に観光出来て良かった。

西行庵や金峯神社など他の建造物・寺社も気になり、何より桜の時期にまた訪ねたい。少し行きづらい場所であるのに(現代は鉄道が通って簡単に行けるものの…)日本書紀の時代からずっと人々をひきつけてやまない地である理由がかなり理解できた。

吉野・大峰を駆けてその先に熊野本宮大社があるのもロマンを感じた。そのうちに熊野三社も訪ねてみたい。そして紀勢本線をぐるっと回りたい。まだまだ未踏の地が多い。